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夏の野菜「ズッキーニ・きゅうり・枝豆・ナス」栄養、美味しさの見分け方、離乳食にもなるレシピを学ぼう!


旬の野菜は、身体の調子を整える力を持っています。
今回は、に旬を迎える野菜のズッキーニ・きゅうり・枝豆・ナスに注目!
それぞれの野菜が持つ“栄養”“新鮮さを見分けるポイント”、 野菜がたっぷり摂れて離乳食アレンジできる料理など、子どもが喜んで食べる“旬の野菜を使ったレシピ”を紹介します。

6月の野菜「ズッキーニ」栄養と選び方のコツ

イタリアではポピュラーな野菜のズッキーニ。
日本では、6月に旬を迎えます。

きゅうりのような見た目ですが、ズッキーニはウリ科カボチャ属でカボチャの仲間です。
瓜(うり)ですが、なすのような柔らかさも併せ持つ野菜で、味にクセがなく子どもにも食べやすい野菜です。

ズッキーニの栄養

ズッキーニはカリウムを多く含み、ビタミンCやβ-カロテン、ビタミンBを含む野菜です。
栄養成分の作用を知って、旬の時期においしく栄養を摂りましょう。

カリウムは、ナトリウムを排出する働きがあり塩分の摂り過ぎを調節してくれます。
ビタミンCは、酸化防止作用や病気から身体を守るための免疫系が適切な働きをするのを助けます。
参照:厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』

ズッキーニの種類

スーパーマーケットで、緑色のズッキーニのほかに、黄色のズッキーニを見かけることがあります。
この「イエローズッキーニ」は、緑色のズッキーニより皮が柔らかく、サラダなどの生食に向いています。
そのほか、円盤型や球型など、様々な色や形のズッキーニがあります。

おいしいズッキーニの選び方

おいしいズッキーニを選ぶなら、切り口が新鮮な物が良いでしょう。
大きくなりすぎると味が落ちることも踏まえ、以下のポイントに注意して選んでみましょう。
<チェックポイント>
●形:上から下まで太さが均一
●状態:傷が無い
●特徴:皮に張りがある

ズッキーニのレシピ「ラタトゥーユ」

「ラタトゥーユ」は、温めても冷やしてもおいしい料理。
そのまま食べるだけでなく、ご飯やパスタにかけたり、パンにのせたり、あらゆるアレンジ料理に最適な1品です。

トロトロになるまで柔らかく煮て、味付けを控えめにすれば、野菜がたっぷり摂れる離乳食にもなります。

材料

◆ズッキーニ…1本
◆ナス…2本
◆玉ねぎ…1個
◆ピーマン…3~4個
◆トマト…1個
◆ダイストマト缶…1個
◆にんにく…3かけ
◆オリーブオイル…適量
◆コンソメ…2個
◆塩…適量
◆あれば、ソースやバルサミコ酢

作り方

① にんにくをみじん切りにしてオリーブオイルで炒める。
② 野菜を加えて、さらに炒める。
③ トマト缶を加えて30~40分煮る。
④ 野菜から水分が出て柔らかくなったら、調味料を加えてさらに煮込む。

<調理のポイント>
●ズッキーニ以外の野菜でも活用OK
●ピーマンの代わりにパプリカを入れると彩りアップ
●しめじなどのきのこ類ベーコンや鶏胸肉を入れるとおいしさアップ
●塩は岩塩がおすすめ
●隠し味としてソースバルサミコ酢を少し入れると味が引きしまる

そのほかのズッキーニレシピ

ズッキーニは味にくせがなく、どんな料理にも使えます。
カレーの具材、イエローズッキーニを薄くスライスしてサラダに。
スライスしたズッキーニに塩コショウを振り、オリーブオイルで焼くだけの「ズッキーニのオリーブオイル焼き」は、お好みでチーズを振ってもおいしい簡単レシピです。

7月の野菜「きゅうり」栄養と選び方のコツ

汗をいっぱいかく暑い夏には、水分を多く含む野菜の代表格「きゅうり」の栄養や選び方のコツを知って、旬の時期においしく食べましょう。

きゅうりの栄養

きゅうりは、“Least calorific fruit(直訳:最も熱量が低い果実)”としてギネス世界記録に登録されている、世界的にも認められている低カロリーな野菜です。
きゅうりの水分量は95%以上で、夏の水分補給としておすすめの野菜です。暑い日の「冷やしきゅうり」は、子どものおやつにも、ダイエット中のパパやママにもぴったりの1品です。

おいしいきゅうりの選び方

スーパーマーケットで1年中売られているきゅうりですが、夏のきゅうりのおいしさは格別です。
とくに、畑で収穫したばかりのきゅうりはサクサク感甘みが違います。家庭菜園や直売所を活用して、新鮮なきゅうりを食べてみましょう。

新鮮なきゅうりを見分けるポイントは、ヘタの切り口がみずみずしいものを選びましょう。

きゅうりをおいしく食べるコツ

きゅうりの端を切って塩をふり、まな板の上でコロコロ(板ずり)すると、色が鮮やかになり、苦味が軽減します。
新しいものは生のまま、冷蔵庫で日が経ってしまったら炒め物にして食べてみてください。

きゅうりのレシピ「郷土料理 だし」

山形県に伝わるごはんの友「だし」
夏野菜を細かく刻んで作るため、離乳食後期に活用するご家庭もあります。

オクラを入れるとトロミがついて、のど越しが良くなることで、小さな子どもにも食べやすいようです。
食欲のない時は、ご飯・冷ややっこ・冷やしうどんにのせると、さっぱりと食べられます。

材料(4人分)

◆きゅうり…1本
◆ナス…1/2本
◆オクラ…3本
◆ネギ…1/2本
◆めんつゆ…大さじ2
◆かつおぶし…適量

作り方

① きゅうり・ナス・ネギは細かくみじん切りにして、オクラは茹でてから細かくみじん切りにする。
② きゅうりとナスに軽く塩(分量外)を振って混ぜる。
(味付け用ではなく、水分を出すための塩なので少量でOK)
③ 軽く水気をきった②にネギ・オクラ・かつおぶしを加える。
④ めんつゆを加える。
<調理のポイント>
●大人向けには大葉みょうがを加えると、おいしさアップ

⇩枝豆とナスは後半へつづく


後半は、枝豆ナスを特集!
それぞれの野菜の栄養や鮮度を見分けるポイント、レシピを紹介します。

7~8月の野菜「枝豆」栄養と茹で方のコツ

塩茹でするだけで、ビールのおつまみや子どものおやつにも喜ばれる枝豆の旬は、7~8月です。

枝豆の栄養

枝豆は大豆が完全に熟す前の緑色の状態のときに収穫した豆のことです。
タンパク質・ビタミンB1・カリウム・食物繊維・鉄分などを豊富に含んでいます。

枝豆の歴史

枝豆の歴史は古く、平安時代から食されていたと考えられています。
東北地方を中心に、枝豆を細かく刻んでペースト状にした“ずんだ”を用いた、「ずんだ餅」や「和え物」が親しまれてきました。

一部地域では、旧暦9月13日の「豆名月(まめめいげつ)」に枝豆をお供えする風習があります。
豆名月は“十三夜(じゅうさんや)”とも呼ばれ、2021年の十三夜は、10月18日(月)にあたります。

枝豆をおいしく茹でるコツ

枝豆をおいしく茹でるコツは、鍋たっぷりのお湯や枝豆に塩をまぶしてから放置…ではありません!
“蒸し煮”にすることです。
① 鍋に水(コップ1杯)と塩(大さじ1)を入れて火をつける。
沸騰したら、枝豆を入れて蓋をして蒸し煮にする。
③ お湯がなくなってきたら、枝豆の硬さを見て完成。
この方法で茹でると枝豆の甘さが引き立ちます。

枝豆のレシピ「郷土料理 枝豆の呉汁」

千葉県野田市の郷土料理「枝豆の呉汁(ごじる)」
“呉(ご)”とは、水に浸した大豆を潰してペースト状にしたものを言います。この呉を味噌汁に入れたものが“呉汁”です。
呉汁は、日本各地で郷土料理として伝わっており、大豆ではなく枝豆を使用した味噌汁は“青呉汁(あおごじる)”“枝豆呉汁(えだまめごじる)”とも呼ばれます。

呉汁は冷やしても温めてもおいしく、食欲が落ちる夏に最適な栄養たっぷりのレシピです。

材料

◆枝豆…1袋
◆ナス…2本
◆だし汁…適量
◆味噌…適量

作り方

① 枝豆は茹でてから、さやから豆を取り出し、だし汁を加えてミキサーで細かくする。
② ナスは斜め切りにして、水でアクを抜く。
③ 鍋に①と②を入れて煮立ちさせる。
④ナスに火が通ったら味噌を加える。

8月の野菜「ナス」栄養と選び方のコツ

ナスの歴史は古く、東洋で長年愛されている野菜の1つです。

今年の夏はナスの歴史に思いをはせながら、おいしいナス料理を味わってみましょう。

ナスの歴史

ナスは有史以前にはインドで栽培されており、奈良時代に中国を経て日本へ伝わりました。
東大寺正倉院の古文書に記載されたのが、日本におけるナスの最初の記録です。

現在は、お盆になると「精霊馬(しょうりょううま)」をご先祖様にお供えする風習が残っています。

ナスの栄養

東洋医学でナスは“身体を冷やす野菜”として位置付けられています。
ナス全体の90%以上が水分で、特出した栄養成分はないものの、低カロリーで、ビタミンCやカリウム、カルシウムなどが少量ながらも含まれています。

ナスの紫色は、アントシアニン系の色素「ナスニン」によるものです。
ナスニンは抗酸化作用のあるポリフェノールの1種で、ナスの皮に多く含まれています。

ナスの栄養をしっかり摂るためには、水溶性の栄養が流れ出さないよう、あく抜きでは長時間水に浸けすぎず、皮ごと調理するのがポイントです。

おいしいナスの選び方

太陽の光をたくさん浴びたナスの外皮は、色が濃くてツヤツヤしています。
おいしいナスを選ぶには、重くて弾力があり切り口がみずみずしいものを選びましょう。

ナスの保存期間・保存方法

ナスは常温保存で2~3日中に食べきるのが基本です。
余った場合は、乾燥を防いで野菜室へ入れます。ただし、冷やし過ぎはおいしさを損ねるので注意しましょう。

ナスは「嫌いな野菜ランキング」の常連

「カゴメ野菜定点調査2019」によると、ナスは2017年からの3年間 、1位のピーマンに続き、「子どもが嫌いな野菜ランキング」で2位をキープし続けています。

1歳から高校生以下の子どもたちを対象としたこのランキングから、ナスが幅広い層に嫌われている野菜であることがわかります。
参照:カゴメ野菜調査隊 第3回カゴメ野菜定点調査

ナスのレシピ「ころころナスの味噌どんぶり」

子どもの嫌いな野菜ランキング常連のナス。
子どもたちがおいしく食べることができるような味付けと調理方法で食卓に出してみましょう。

材料(2人分)

◆ナス…大1本
◆ひき肉…50~80g
◆生姜…1/2かけ
◆小口ネギ…適量
◆ごはん…適量
◆片栗粉…小さじ1
◆お好みで豆板醤…小さじ1/3

【調味料A】
◆砂糖…大さじ1
◆みりん…大さじ1
◆味噌…大さじ1
◆醤油…小さじ1
◆酒…小さじ1

作り方

① 調味料Aを合わせておく。
② ナスはさいの目切り、生姜はみじん切りにする。
④ フライパンを中火で熱し、油をひかずにひき肉を入れる。
⑤ ひき肉がパラパラになったらフライパンから取り出し、②をひき肉から出た油※(下記<調理のポイント>参照)で炒める。
⑤ ナスの色が鮮やかになったらひき肉をフライパンに戻し、さらに炒める。ナスがとろっとしてきたら調味料Aを入れる。
⑥ 片栗粉を適量の水で溶いて回し入れる。
⑦ ご飯の上に盛りつけ、仕上げに小口ネギを散らす。
<調理のポイント>
●ポリフェノールを多く摂りたい時は、ナスを水にさらさない
●作り方③でフライパンにひき肉を入れた際、フライパンに接した部分のひき肉の色が変わるまでひき肉をいじらない、片面が焼けたら杓文字(しゃもじ)で肉を炒めると、※ひき肉から油が出てくる
●作り方⑤にて、大人向けには好みで豆板醤を入れる

まとめ

夏の野菜は厳しい暑さに耐えるため、多くの水分を含み、色鮮やかな外皮で紫外線から身を守っています。
厳しい暑さや寒さという過酷な環境から、野菜が身を守ろうとして生まれる「フィトケミカル」という化学物質は、人間の免疫力をUPさせると言われています。
湿度も気温も高い日本の夏は、子どもだけでなくパパやママにとっても疲れやすい季節です。
家族で、旬の野菜からおいしく栄養を摂って、元気に夏を乗り越えましょう!
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