赤ちゃんや幼児はとっても汗っかき。夏は汗をたくさんかいて皮膚トラブルを起こしやすい季節です。
その中でも「あせも」と「おむつかぶれ」は乳幼児によく見られる皮膚トラブルではないでしょうか?1歳の娘は7月に入ってさっそく背中にあせもができてしまいました。
「あせも」と「おむつかぶれ」の主な症状と原因、そしてホームケアによる治療について調べると同時に、周りのママたちに独自の対処法を聞いてみました。
「あせも」ってどんな症状?
【症状と原因】
汗の出てくる部分に炎症が起こり、赤いぶつぶつができます。
乳幼児は新陳代謝がとても活発で、大人の2~3倍も汗をかくため、とくに夏のあいだにあせもが見られます。汗が出る穴(汗腺)が常に汗やほこり、体のあかなどでふさがれ、汗が出てこられなくなり炎症が起きます。頭や額、首やわきの下、ひざの裏側、背中、手足のくびれているところ、おむつのあたっているところなどにポツポツと赤い発疹が出やすくなります。
【ホームケア】
基本は家庭でのスキンケアが大切。肌を清潔に。
① 汗はこまめに拭く
汗をかいたらぬれたガーゼやタオルなどやわらかい布でこまめに汗を拭きとります。1日2回くらい、シャワーで汗を洗い流し、汗腺の出口を清潔に保つことも大切です。汗をかいてそのまま放っておくのは避けましょう。
② せっけんやシャンプーはよく泡立てて洗う
頭から洗い始め、次に体を洗います。せっけんやシャンプーはよく泡立てて、タオルやスポンジを使わず、手や指で優しく洗います。
③ エアコンを使って温度と湿度を調節
室内で過ごす場合、汗をかきすぎないように、温度と湿度を調節します。
いちばん快適な気温は20~24度、湿度は50%以下とされています。エアコンを上手に使って快適な温度と湿度を保ちましょう。
④ 汗を吸収しやすい服を着せる
肌着は通気性が良く、肌触りの良いものがおすすめです。汗をかきやすいわきの下には肌着もしくは洋服が当たらないと汗を吸収することができません。
服はなるべく袖のあるものを着せることをおすすめします。
また、汗をかいたら着替えさせることも大切です。
⑤ つめは短く切っておく
赤ちゃんや子どもは寝ている間など知らぬ間についつい肌をかきむしってしまうことがあります。つめが伸びていると余計に皮膚を傷つけてしまい症状がひどくなる場合もあるので、常につめは短く切っておくことが大事です。
⑥ 食べこぼしやよだれを拭きとる
食べこぼしやよだれなどが口のまわりについたままでも、あせもの原因になります。口のまわりも汚れたらすぐに拭きとってあげましょう。
ホームケアで状況が変わらない場合は受診を
もし、かゆみや炎症がひどい場合や発疹の数が多い、あせもの範囲が広いなどといった場合は、小児科か皮膚科を受診しましょう。
ママたちの体験談~私はこうしてあせも対策しました~
・髪の毛をしばる
汗で髪の毛が張り付かないように、おでこや首まわりをすっきりさせておきます。
中には「髪の毛をバッサリとショートヘアにしました」というママの声も。
・汗取りガーゼで背中すっきり
衣服と素肌の間に汗取りガーゼを差し込み、背中にかいた汗を吸い取ります。取り替えるときは首の後ろの襟を引っ張って抜き取るだけ。
お出かけ時など着替えが難しい場合は、何枚か持ち歩けばすぐに交換できるので便利。
・授乳のときもガーゼを一枚挟んで
授乳中は同じ姿勢でいるため、赤ちゃんの肌とママの肌が触れる部分が汗でべたつきやすくなります。肌の触れ合う部分にガーゼを1枚挟んでおくと快適に授乳もできます。
・保冷シートで暑さ対策
「ベビーカーや抱っこひもに保冷シートを装着させました」というママも。ベビーカーと抱っこひも兼用で使える携帯用の保冷シートは便利でとても重宝します。
冷やしすぎないように長時間装着するのは避けましょう。
・水遊びで一石二鳥?!
クーラーの効いた部屋に1日中子どもを遊ばせるのはちょっと心配という意見も。「やっぱり暑い日は水遊び!あせも対策にもなるし、子どもは楽しめて涼めるし、一石二鳥です」確かに子どもは嬉しいかも。
「おむつかぶれ」ってどんな症状?
【症状と原因】
おむつがあたっているところに起きる炎症です。
おむつの中のおしっこやうんちが長く皮膚に接触し、その刺激で炎症を起こします。おむつをぬれたままにしておくとおむつの中の湿度が高くなり、皮膚がふやけ傷つきやすい状態に。そこにおしっこに含まれる成分やうんちの中の細菌が皮膚を刺激し炎症を起こし、赤いポツポツができたり、ただれて真っ赤になったりします。ひどくなるとジクジクして、水ぶくれやかさぶたができることもあります。
下痢が続いた場合もおむつかぶれができやすくなるので注意が必要です。
【ホームケア】
こまめにおむつを替えて清潔に
① おむつはこまめに取り替える
おむつをこまめに取り替えておしりを清潔な状態に保つことがおむつかぶれの予防になります。とくに外出先ではおむつ替えが億劫になりがちに。おしっこやうんちが出たらなるべく早く取り替えてあげましょう。
② おしりを洗い、よく乾かす
シャワーや座浴でよく汚れを洗い流します。このとき、毎回せっけんを使う必要はなくぬるま湯で十分。洗ったら優しく水分を拭きとり、しっかりと乾かすことが大切です。
スポンジやタオルなどで強くこすりすぎると、肌を傷つけてしまう場合があるので気を付けましょう。
ホームケアで治らない場合は受診を
ただれがひどい、皮がむけているところがあるなどの場合は受診しましょう。
またホームケアをしているのに症状が長引く場合は、皮膚カンジダ症の可能性があります。皮膚カンジダ症は見分けることが難しいので、病院で診てもらいましょう。
私の体験談~おむつかぶれケア~
私の娘がおむつかぶれになったのは、まだ生まれたばかりで1か月経とうとしていたころ。この時期はおしっことうんちの回数が頻繁で何度もオムツ替えをしていました。まだ皮膚も弱かったため、何度も拭いているうちに股からおしりにかけて真っ赤になってしまい、病院で診てもらいました。
病院の診察では、おしりの洗い方を教えてもらい、塗り薬を処方されました。その後、おむつかぶれは完治。そのときお医者さんに教えてもらったおしりの洗い方がとても役に立ったのを覚えています。
それは「霧吹きを使っておしりの汚れを洗い流す」ことでした。まだ首の座らない時期だったので、おしっこやうんちが出るたびにシャワーや座浴をするのは実際大変で負担になるのですが、霧吹きなら簡単です。汚れているところにぬるま湯を吹きかけて洗い流します。おしり拭きでトントンと軽く押さえるように拭き取ったら、うちわでパタパタあおいでおしりをよく乾燥させます。
何度もおしりを拭くこともなくなり、皮膚への負担もだいぶ減りました。何より簡単に洗浄ができたため苦にならず、その後もしばらくこの方法でおしりを洗浄していました。ちなみに霧吹きは100円ショップで購入できますし、手軽で簡単な方法なのでおすすめです。
日頃からスキンケアを心掛けましょう
赤ちゃんや幼児の肌は大人よりもデリケートで、乾燥に弱いのも特徴です。汚れを洗浄したら、乾燥を防ぐために保湿も忘れずに。「洗浄と保湿はセットで行う」と覚えておくといいですね。冬の乾燥対策にもなります。
保湿剤や保湿クリームは子どもの肌に合ったものを選びます。病院でも処方してくれるので相談すると良いでしょう。以前、我が家も小児科で相談したとき、大量の保湿剤を処方され「こんなに必要なの?!」と驚いたことがありましたが、結局通年を通して使用したため、今考えるととてもありがたかったと感じています。
毎日のスキンケアがつるつる肌を作る土台になります。理想通りにできない日があってもOK!自分も子どももストレスにならない程度に、日々のスキンケアを心掛けていきたいですね。
(ライター mayumi)
≪参考文献≫
・1歳までに知っておきたい赤ちゃんの病気&ケア 山中龍宏 監修
・暮らしの実用シリーズ 最新版はじめての育児
・“Dr.365”のこどもの病気相談室 白岡 亮平著
・ママさん小児科医 幸子先生の子ども健康お助けBOOK 田村 幸子著
・小児科医が教える 子どもが病気のときどうすればいいかがわかる本 鳥海佳代子著
結婚を機につくば市へ。
子どもとお出かけ、イベント、ワークショップ、本、食育、お花、楽しいこと、ワクワクすること、食べることが大好き。
子どもとイベントやワークショップに参加しているうちに、イベント情報をキャッチするのが得意になっていました^^
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